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【令和8(2026)年度埼玉県高校入試】高校入試問題から見える「数学・理科」の学び方

2026.03.11
筆者松本 礼|浦和美園校 中学受験四谷大塚部門 教務主任

2026年度埼玉県高校入試の数学・理科を徹底解析!日常の事象を解く思考力や情報処理力が合否の鍵です。最新の出題傾向を知り、次年度の合格を勝ち取る学び方を伝授します。

入試を終えて、改めて今年の問題を振り返ります。

みなさんこんにちは。
進学プラザグループSAITAMAの松本です。
まずは現中3生の皆さん、高校入試お疲れ様でした。
皆さんの頑張りをずっと見守ってきました。時にはライオンのように熱く吠えながら授業をしてきましたが、みんな本当にとてもよく頑張ってくれたと思います。

今日は、「今年の問題は受験生にどのような情報処理能力を求めていたのか」という構造そのものを客観的に解析していこうと思います。

今年の数学(学力検査・学校選択問題共通)や理科を解いてみて、まず目に飛び込んできたのは「日常の事象を理系の知識を使って論理的に解決する」問題の多さです。単なる計算力や記憶力だけでは太刀打ちできません。

◆ 数学:日常の事象を数学的に解決する力

■1.ピザの大きさを比べる問題(図形・面積)

大問2では、Sサイズの円形ピザ(ア)と、Mサイズ・Lサイズをそれぞれ等分したおうぎ形のピザ(イ・ウ)のうち、どれが一番大きいかを比べる問題が出題されました。
「どれがお得かな?」という日常の疑問を、数学のツールを使って解決する。これこそ思考力です。

■2.イレギュラーな出題と高度な情報処理(関数)

大問3の関数分野では、珍しいことがありました。

過去の出題傾向からすれば当然組み込まれるべき「二次関数」の要素が、今年の問題からは完全に除外されていたのです。

しかし、提示された「一次関数」の速さのダイヤグラムは非常に読み応えのあるものでした。
直線の式を求めて交点を出すという解法プロセス自体は定番ですが、問題文の長い条件設定を正確に読みとり、それがグラフ上のどの座標群の動きを示しているのかを紐づける、正確な「情報処理力」が要求される問題でした。


まさに大学入試共通テストが重視している「探究の過程」を体現したような良問です。

■3.データの活用(箱ひげ図)

大問4では、国語・数学・英語のテストの得点をまとめた「箱ひげ図」からデータを読み取る問題が出題されました。

四分位範囲の比較や、実際の得点データとの照合など、統計的な思考力が問われています 。

「データの活用」の単元は、保護者様やお兄様・お姉様の世代では扱われていませんでした。しかし、現在の指導要領では中1から習う単元で、高校の「確率」「統計」に繋がっていきます。数学が計算力を要求するだけの教科ではなくなったことが分かります。

■4.学校選択問題について

埼玉県公立高校入試の数学(学校選択問題)は、基礎から難問まで難易度の幅が大きい構成が特徴です。特に後半の問題には正答率が非常に低いものもあり、すべてを解き切ることを前提とした試験ではありません。

そのため重要になるのは、問題の難易度を見極め、得点できる問題を確実に取る「取捨選択」の力です。

まずは大問1などの基本~標準問題を素早く正確に処理し、確実な得点源にすることがポイントです。

そのうえで、残り時間を見ながら思考力を要する問題にどこまで挑戦するか判断することが、学校選択問題で安定して得点するための戦略となります。

ライオンの塾講師「ライ先生」による埼玉県高校入試(数学)の攻略ポイント解説画像。 「基本から正答率1%未満の難問まで幅広く出題されるため、取捨選択が合格のカギであること」や、「大問1を早く正確に解いて得点源にすること」を、グラフやイラストを用いて説明しています。進学プラザグループSAITAMA浦和美園校作成

◆ 理科:対話から始まる探究と、実社会とのリンク

例年通り、物化地生の四分野がバランスよく出題されています。


しかし、大問2以降のすべてが「生徒の探究的な学習」や「先生との対話」をベースに構成されていました。これも共通テストの出題形式に非常に近いアプローチです。

■1.地学分野

小問集合で「火山灰と鉱物(中1)」「気圧と大気(中2)」「恒星(中3)」などが出題されました。これは一つ一つの事象に暗記漏れがあると失点してしまうところなので、習った学年のうちに定着を図りたいところです。

毎回のテスト前に本気で覚えておくと、北辰テストや入試本番での思い出しやすさが格段に楽になります。

■2.生物分野

大問3の植物の単元では、夏の暑い時期に利用される「緑のカーテン」の内外の気温差のグラフが提示されました。乾湿計の仕組みと比較しながら、植物の気孔周辺で蒸散による水の蒸発が起き、周辺の熱が吸収されることを考察させる展開でした。

知識の丸暗記ではなく、現象の理由を問う問題です。

■3.化学分野

缶詰のみかんの薄皮を、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和反応を利用して安全に取り除いているという対話が導入に使われました。さらには、酸性の水が湧き出す河川の上流に中和処理施設を設け、石灰石を加えて水質改善を行っている事例も登場します。昨年は生物分野として出ていたものが、見方を変えて化学分野での出題になったケースです。

いずれにせよ、どちらも化学反応が産業や環境保全に直結していることを実感させてくれる素晴らしい問題です。

■4.物理分野

近年出題の無かった「音(中1)」が出題されました。会話からはじく弦の長さと振動数が反比例の関係になっていることを読み取る必要がありました。簡単な計算になるため、中堅校以上は取っておきたいところです。

◆ 来年受験を迎える現中2生の皆さんへ

今回の入試問題から見えてくるのは、「知識を覚えるだけではなく、それを使って現象を説明する力」が求められているということです。

数学や理科は、単元ごとの理解を積み重ねながら「なぜそうなるのか」を考える学習がとても大切になります。

来年の今ごろ、入試問題を前にして自信を持って戦えるよう、これからの一年を大切に過ごしていきましょう。日々の授業やテスト対策の積み重ねが、必ず大きな力になります。

進学プラザグループSAITAMA浦和美園校では高校入試だけでなく、その先の大学入試まで見据えた学習指導を行っています。入試の傾向や学習方法について気になることがありましたら、ぜひお気軽に校舎までご相談ください。一緒に次の一年の学習計画を考えていきましょう。

体験授業・ご相談は随時受け付けております。まずはお気軽にご相談ください。

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お読みいただきありがとうございました。

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